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ママをたすけるシェアオフィスから、ママと家族のためのシェアオフィスへ

私が見つけた家族のカタチ

 

我が家の子どもたちが父親と別々に暮らしはじめて5年が経つ。当時7歳と5歳だった子どもたちは思春期に差し掛かるほど成長した。

離婚に至るまでは、周り中から賛否両論様々な意見があった。

 

おばあちゃんからは「結婚生活は忍耐。おばあちゃんもここにお嫁にきて(お姑さんとの関係で)辛くて苦しいこともあったけれどもずっと我慢して今まで生きてきたよ。」と。それが戦後の日本女性にとって当たり前の生き方だった。

 

そんな親や祖父母の価値観を受け、多少なりとも昭和的婚姻の概念に囚われて平成の時代に生きた我々は、恋愛感情の延長に相手とタイミングが一致し婚姻関係に至った。結婚できないのは女性失格という気持ちもどこかにあったのだと思う。

 

家族という形で他人がともに二人三脚していくためには、人としてお互いをリスペクトし信頼しあえる関係でないといけないし、生活習慣や食の嗜好が一致してないと不協和音を発することもある。双方の金銭感覚のバランスやそれに見合う経済力がないと破綻するし、子育てや教育への考え方もズレがあると大変だ。

 

今思うと、私たちは一緒に生活している間、半分くらいしか上手に出来てなかった。お互いの価値観に近づこうと一生懸命努力もした。でもできないことがたくさんあった。だから苦しかった。人として嫌いなわけじゃなかった。

結局、婚姻という形を解消し、離れて暮らすことが我々にとってはいちばんいい形になった。

 

今、離れて生活をしていても子どもたちは自由にあっちとこっちを行き来している。私に怒られたら父親に相談する。私自身も思春期に差し掛かる子どもたちが手に負えなくなったとき、1人で抱え込まずに解決に一役かってもらうこともある。

 

別れて5年、ようやく我々なりの家族のカタチが出来上がりつつあるように思う。今思うのは、家族の数と同じだけ、それぞれ適した「家族のカタチ」があるということだ。

 

 

パパ3.0

 

弊社に在籍する男性陣はみんな「パパ2.0」いや、3.0?である。

 

妻を尊敬し、妻の仕事を応援し、イクメンや父親の育児参加という言葉に違和感をもち、男性も家庭内運営を主体的に行うべき、と当たり前に考えている。

 

本人によると「周囲の長いものに巻かれず自分も長期の育休をとり、奥様と同じくらい家事育児に積極的」だ。

先日、「夕方軽く飲みながらブレストしよう」と言ったら、「早く帰宅して子どもをお風呂に入れたい」とか、「妻と19時半には確実に帰宅する約束をしている。」と言われた。私がそう言っていたかもしれない言葉を、逆に言われる日が来るなんて・・・と感慨深くなった。

 

私が母親になった頃と比べれば、社会も男性の家事・育児への主体性も、そして女性の社会進出も格段に変化している。

思えば、5年前、世田谷の馬事公苑に最初のマフィス をオープンした頃は、ほとんどの利用者がママだった。そして育児の主体もママである家族が多かった。ビジネスモデルを話しても「それは行政がやることでは?」と言われたことも、何度もある。しかし数年が経って、行政側からも同様の形の施設を作りたいと相談を受けるようになり、大企業からも「同様の施設を作るにはどうしたらいいか?」とひっきりなしに相談を頂くようになった。そして、弊社にも、ビジネスモデルに惹かれて入社してくれる男性がいる。

 

この5年で、社会も働き方も、家族のあり方も、急速に変化している。

 

 

家族みんなのための、新しいマフィスの使い方

 

2020年3月、全国に発令された公立小中学校の休校要請からの緊急事態宣言で、数か月にわたり多くの家族が家に押し込められるという生活を経験した。生活も働くことも、全てが家庭内で家族と一緒である。

 

そんな中、家で子どもを見ながら仕事をするのは効率が悪いどころか不可能だということが明らかになった。(「子どもと一緒に在宅ワーク実態調査より。)これに関しては、マフィス 設立当時から、家庭で子育てと仕事の両立は無理だと常々伝えており、だからこそマフィス を作ったのだから、当然と言えば当然の結果である。リモートワークで生産性が下がったという声もあるけれど、それは子どもの世話・Wi-FiやVPNなど、仕事の環境の話などをすべて一緒くたにしたものであり、まずはそれらを区別した上で、効果を見極めるべきだと思う。

 

一方で、家族と長時間過ごすことで、家族観にも変化が起きている。「家族と過ごす時間が増えた」と答えた人のうち、81.9%の人が「家族と過ごす時間を今後も保ちたい」と答え、34.1%の人が、「夫婦の役割分担を工夫するようになった」と答えている。

*内閣府「新型コロナウイルスの感染拡大を受けた働き方や意識の変化に関する調査」

 

このコロナ禍で、「リモートワーク なんて考えられない」と言っていた企業でも、リモートワーク が可能になった。そして、働き方だけでなく、家族観も変わったパパも多いのではないだろうか。私たちはこのコロナ禍を、子育てと仕事を無理なく両立できる社会のために、よりプラスの方向へと持っていきたいと思う。

 

実はマフィスがあるからと、マフィス の近所に引っ越してくれた家族の例は、今までいくつかある。今まで私たちはそんな家族を「先進的な例だ」と思っていたけれども、でもこのコロナの影響で、そんなことができる家族はより増えるのかもしれない。引っ越しまでしなくても、家族でマフィス に通い、子どもは保育施設へ、ママとパパは併設のシェアオフィスへ。そして家族みんなで家に帰っていく。そんな家族のカタチをもっと増やしていくために、保育施設をご利用のご家族には、夫婦揃って同時にシェアオフィスの利用ができるようにした。

 

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時代の変化とともに、マフィスも進化していきたい。

男性とか女性とか、パパとかママとか、そんなことは関係なく、「働く」も「人生」も、楽しめる環境と社会を作るために。

 

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